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2025.9.1

IFSA2025サテライト会議のお知らせ

日本学術振興会先端拠点事業の一環として、フランスツールズで開催されるIFSA2025にてサテライトミーティングを開催いたします。
本会議では、レーザー核融合および高エネルギー密度科学に関する最先端の研究成果を共有し、国際的な共同研究の推進を目的としています。

日時
2025年9月14日(日) 13:00~17:00 (ハイブリッド形式)

会場
トゥール会議センター(Tours Congress Center, Tours, France)/オンライン

プログラム詳細はこちら

本ミーティングでは、先進レーザー技術、慣性核融合の戦略、高エネルギー粒子源、強磁場生成などに関する招待講演を予定しています。
なお、会議は18:00からの IFSA レセプション開始前に終了いたします。

現地・オンラインいずれの形でも、多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。

2025.8.31

瀧澤さんが2025 Chiyoe Yamanaka Awardを受賞

高エネルギー密度(HED)プラズマ物理学およびレーザー核融合の分野で活躍する滝沢龍之介博士が、2025年度Chiyoe Yamanaka Awardを受賞しました。
本賞は、レーザー核融合および関連科学の発展において、卓越した研究成果と創造性、そして将来のリーダーシップを示した若手研究者に授与される権威ある賞です。

本賞は、レーザー核融合研究の草分けとして知られる故・山中千代衛名誉教授の名を冠した賞であり、その革新性と国際的な研究コミュニティへの貢献を顕彰するものです。
受賞者は、山中先生の精神を継承し、新しい科学の地平を切り拓く若手研究者として位置づけられています。

この受賞に伴い、滝沢博士は2025年9月にフランス・トゥールで開催される国際会議「IFSA2025(Inertial Fusion Sciences and Applications)」において招待講演を行います。
講演では、レーザー駆動核融合プラズマに関する先駆的研究、特に爆縮対称性の改善やホットスポット形成の最適化、さらには先進的な計測技術の開発について紹介する予定です。

滝沢博士の研究は、レーザー・プラズマ相互作用の物理理解を深化させるだけでなく、慣性核融合エネルギー(IFE)実現に向けた新たな道を切り拓いています。
今回の受賞は、次世代の核融合科学を担う有望な若手科学者としての活躍を期待するものです。

2025.8.3

藤岡さんと佐々木さんがAPiP2025に参加

藤岡さんと佐々木さんは、2025年7月20日から25日に東京で開催されたAtomic Processes in Plasmas (APiP) 2025に参加しました。藤岡さんは「慣性核融合エネルギー開発のための高エネルギー密度プラズマに対するX線分光」という題目で招待講演を行い、佐々木さんは「極端紫外線(EUV)放射の高効率発生を目指したレーザー生成スズプラズマにおける原子過程」に関するポスター発表を行いました。

2025.8.1

プラズマ・核融合学会誌に田中さんの解説記事が掲載

プラズマ・核融合学会誌の7月号では、最新のEUV(極端紫外線)リソグラフィ技術を総括する特集が組まれています。
本特集では、半導体製造プロセスの次世代化を支えるEUV光源の開発と課題に焦点を当て、材料科学からプラズマ物理まで幅広い視点で論考が集められています。

その中で、田中さんは国際共同研究による錫(Sn)コンタミネーション評価に関する記事を寄稿しています。本研究は、Samsung との共同プロジェクトを通じて得られた詳細データを基に、EUV光源における錫プラズマの生成メカニズムと、光学素子への微量付着が露光性能に及ぼす影響を体系的に解析したものです。実験では、時間分解分光計測と表面分析を組み合わせ、錫蒸発・プラズマ化過程から鏡面への付着挙動までを高精度で追跡しています。得られた知見は、EUV露光装置の稼働率向上や保守コスト低減に向けた実践的指針となることが期待されています。

EUVリソグラフィは、10 nm 世代を超える高集積デバイスの量産に不可欠な技術です。
本号の特集記事群は、光源設計・マスク材料・デブリ対策など多角的な課題解決の最新動向を提示しており、半導体製造とプラズマ科学の融合領域に携わる研究者・技術者にとって必読の内容となっています。

2025.7.29

レーザー研究誌に特集記事を掲載

レーザー学会が刊行するレーザー研究誌にて「パワーレーザーDX:デジタルパワーレーザーの実現に向けた研究・開発の進展」特集号を発表しました。

2025.6.29

唐木君の論文をarXivにて公開

唐木君の論文が arXiv(https://arxiv.org/abs/2506.06963)に公開され、現在ジャーナルで査読中です。本研究では、コントラストを 10^{11} まで高めたキロジュール級短パルス LFEX レーザーを金コーン付き薄膜ターゲットに照射し、プラズマ加熱向上の手法を検証しました。高速電子のエネルギースペクトルと共鳴 X 線発光を電子分光器と X 線分光器で測定し、PrismSPECT で二成分電子モデルを用いて解析しています。

Karaki-kun’s paper is now on arXiv and is being peer-reviewed by a journal. The study tests a way to improve plasma heating by shooting the kilojoule-class, short-pulse LFEX laser—boosted to a contrast of 10^{11}—onto a thin-foil target with a gold cone. Fast-electron energy spectra and resonant X-ray emission were measured with an electron spectrometer and an X-ray spectrometer, then analyzed in PrismSPECT using a two-component electron model.

2025.6.20

Blue Laser Fusionエネルギー協働研究所の会合を開催

大阪大学Blue Laser Fusion Energy Collaboration Research Instituteのリーダーシップ会議が開催され、次世代レーザー核融合研究に向けた協力体制の強化が図られました。

2025.6.6

藤岡さんがJAFOE2025に参加

藤岡さんが2025年6月1日から4日にかけて米国サンディエゴで開催された2025年日米フロンティア・オブ・エンジニアリング(JAFOE)シンポジウムにおいて、トピカルセッション「フュージョンサイエンスとエンジニアリングの再興」を運営しました。本セッションでは、日米の第一線の研究者による活発で実りある議論が交わされました。
詳細は以下をご覧ください: JAFOE2025ウェブサイト.

2025.4.25

瀧澤さんの論文がPhysical Review Researchに掲載.

瀧澤さんんの論文が Physical Review Research誌に掲載されました.

この研究では、レーザー核融合の「高速点火法」において、電子ビーム(REB)を使ったプラズマ加熱の効率を高める新しい工夫が紹介されています。研究チームは、高コントラストのレーザーと円すい形のターゲットを組み合わせることで、電子ビームがよりまっすぐ燃料の中心に向かうようにしました。これにより、電子のエネルギーが無駄なく伝わり、加熱の効率がこれまでの約2倍になりました。この成果は、将来のクリーンで持続可能なエネルギーである核融合発電の実現に向けた大きな一歩です。

2025.4.11

SyahbanaさんがIFE-STAR conferenceに参加

Interational Physics CourseのM1学生のSyahbanaさんが、2025年4月7日から11日にかけて、コロラド州ブレッケンリッジで開催された国際会議「IFE STAR 2025」に参加しました。この会議は慣性核融合エネルギー(IFE)の実用化を加速することを目的としており、LLNL、LANL、SLACなどの著名な研究機関や民間企業が多数参加していました。
朝の全体セッションでは、ターゲット物理、レーザードライバー技術、システム工学、診断技術の各テーマが取り上げられました。特に、NIFで達成された点火実験を踏まえ、高繰り返し運転によるエネルギー生産への橋渡しが主要課題として議論されました。ターゲット製造やビーム搬送システムの最新動向、DOE主導の国家戦略の展望も紹介され、非常に印象的でした。
終日行われたポスターセッションでは、プラズマ診断の革新、機械学習を用いたインプロージョン最適化、炉材料研究などが発表され、活発な意見交換が行われました。多彩な講演とネットワーキングの機会を通じて、商業炉実現に向けた世界的ロードマップをより深く理解できる貴重な場となりました。