2025.4.25
瀧澤さんんの論文が Physical Review Research誌に掲載されました.
この研究では、レーザー核融合の「高速点火法」において、電子ビーム(REB)を使ったプラズマ加熱の効率を高める新しい工夫が紹介されています。研究チームは、高コントラストのレーザーと円すい形のターゲットを組み合わせることで、電子ビームがよりまっすぐ燃料の中心に向かうようにしました。これにより、電子のエネルギーが無駄なく伝わり、加熱の効率がこれまでの約2倍になりました。この成果は、将来のクリーンで持続可能なエネルギーである核融合発電の実現に向けた大きな一歩です。
2025.4.4
Lawさんは、2024年3月26日と27日に京都大学・宇治キャンパスで開催されたISEE合同研究会「実験室における統計加速を利用した新しい共同研究体制構築の検討」および「宇宙プラズマと高強度レーザー実験における非線形波動とプラズマの相互作用」に参加しました。
本研究会は、レーザー生成プラズマや磁場閉じ込めプラズマをはじめとした実験室プラズマ研究と、宇宙プラズマや高エネルギー宇宙線を対象とする宇宙物理研究の両分野間で最新の知見を共有し、研究交流を促進することを目的としています。特に、統計加速を中心とした粒子加速現象に関する課題や、宇宙線加速機構を地上の実験施設で再現・検証するための新たな手法について議論が交わされました。
Lawさんは研究会において、レーザーとプラズマの相互作用を通じて強磁場が生成されるプロセスを数値シミュレーションによって再現・検証した成果を報告しました。実際の現象をスケールダウンしてシミュレーションすることで明らかになった課題や今後の研究展開における可能性について、他の参加者と活発な議論を行いました。
2025.3.22
Lawさんの論文「Plasma Instability Evolution and Particle Heating in the Foot Region of Perpendicular Shocks in Young Supernova Remnants(若い超新星残骸における垂直衝撃波の前方領域におけるプラズマ不安定性の進化と粒子加熱)」が、The Astrophysical Journal (ApJ)に掲載されました。
本研究では、若い超新星残骸の条件下において、初期の電子加熱過程はブネマン不安定性に続いてイオン二流不安定性が支配的であることが明らかになりました。
2024.11.23
藤岡さん、Dunくん、そして唐木くんは、2024年11月18日から22日にかけてフランス・パリのソルボンヌ大学で開催された20th International Workshop on Radiative Properties of Hot Dense Matter (RPHDM2024)に参加しました。
このワークショップは、高出力レーザーやX線自由電子レーザー(XFEL)などによって生成される極限環境下における高密度高温プラズマの放射特性(不透明度、発光率、放射輸送など)の理解を深めることを目的としています。放射特性は、天体物理プラズマの理解や、実験室プラズマの温度・密度の診断において重要な役割を果たします。
ワークショップ中、彼らはフランスおよびアメリカの科学者と、高密度高温プラズマの不透明度測定に関して実りある議論を交わし、関連研究の共同研究に向けたいくつかの有望な可能性を見出しました。また、ワークショップの合間には、パリの文化を堪能し、美味しい食事や観光、買い物も楽しみました。
2024.11.7
藤岡さんとLawさんが、11月6日と7日に上海にて開催された大阪大学-上海交通大学の学術交流会に参加しました。レーザー科学に関する分科会が開催され、大阪大学と上海交通大学の共同研究について報告および議論が行われました。本分科会は、両大学が高強度レーザー応用の分野で行っている協力関係をさらに深め、学術的および産業的発展に寄与することを目的として開催されました。特に今回の分科会は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック後初めて上海にて対面形式で開催され、参加者は対面での交流を通じてオンラインでは難しかった活発な議論を行うことができました。